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伊25潜水艦のこと

田上明次中佐の指揮する伊25潜水艦は、乙型と呼ばれる一連の大型潜水艦で、同型艦は20隻製造された。遠洋航海ができて速度も速く、さらにこの型は密閉型の飛行機の格納庫が司令塔の前に設けられており、潜水艦搭載専用の水上機、「零式小型水上偵察機」を折りたたんで格納できた。

潜水艦に飛行機を積み、偵察用途に使う試みは古くから欧州で企てられていたが、これを実戦に取り入れ、ある程度成功したのは日本海軍だけであった。 飛行機は圧縮空気式のカタパルトを使って前方に投げ出されるように離陸し、帰投時は海上に着水して、艦に近づけてからクレーンで吊り上げて甲板に戻した。 運用には飛行機と潜水艦とのチームワークが不可欠で、潜水艦はあらかじめ定められた会合地点で浮上したまま飛行機の帰りを待たねばならない。浮上した潜水艦ほど弱いものはない。さらに飛行機の組み立て、発進、帰投、分解、格納の作業中、もし敵に発見されればひとたまりもなく。危険にさらされている時間の長い飛行機を搭載した潜水艦はあまり積極的には利用されなかったようだ。

飛行機の方は、速度も遅くたいした武器も持たない小さな機体で、もし敵機に襲われたらひとたまりもない。敵に発見され、追われたらその時点で潜水艦に戻ることはできなくなる。敵機を連れて母艦には戻れない。それでなくとも偵察を終えたあと、大洋に米粒のように浮かぶ母艦を探すのは至難の業だった。潜水艦搭載の飛行機による偵察はそれだけ危険な任務であった。以下伊25の諸元等。

乗員数94名
全長108.7m
全幅9.3m
排水量2584トン
速度水上23.6ノット、水中8ノット
安全潜航深度100m
水上航続距離速度16ノットで14000海里
エンジンディーゼル12400馬力、電動モーター(潜水時)2000馬力
魚雷発射管艦首に6門
積載魚雷数17本
その他武装14センチ砲1門、25ミリ機銃4、それに零式小型水上偵察機
伊25の完成日1941年10月15日、三菱神戸造船所にて
伊25の主な所属横須賀、第6艦隊、第一潜水戦隊


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