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 アメリカで飛行艇をいまだに定期便に運用している唯一の航空会社である。1919年創業と言うから歴史は古い。同航空会社の拠点であるフォート・ローダーデール空港はマイアミ空港から約32キロメートル北に位置し、マイアミ空港よりもマイナーな航空会社が多く乗り入れ、プロップ機も見られるから航空ファンには人気の空港でもある。
 チョークス・インターナショナルは赤字続きで、いままで何度か閉鎖すると言われてきたが、周囲からの応援もあって現在なお生き残っている。実際、1989年に同航空会社のオーナーであったリゾート・インターナショナル社はチョークス閉鎖宣言をしたが、その通りにはならなかった。南の島のシンボルであり、しかも最後の飛行艇会社を守るため、バハマ政府が会社を閉鎖しないように何度も説得に動いたらしい。1990年、チョークスはドル箱路線であったマイアミ〜パラダイス・アイランド(ナッソー)路線をついにパラダイス・アイランド航空に売却した。(パラダイス・アイランド航空もリゾート・インターナショナル傘下の会社である。)チョークスに残された路線はマイアミ〜ビミニ島路線のみになり、グラマン・ターボ・マラード4機を保有するも、毎日3往復をたった1機だけで運用する寂しさとなった。
 ビミニ島はマイアミとナッソーの中間にある人口1400人の小さな島で宿も少ない。ただし17人乗りのターボ・マラードにはちょうどいい規模だった。
 チョークス社は1990年12月に会社売却宣言を行った。買ったのは個人企業のユナイデット・キャピタル社。再びルートが広がって、ビミニ経由のパラダイス・アイランド行きを毎日1便飛ばしているが、いまでも会社再建の作業は続いている。 (1995年記)

 月日は流れ、2005年12月19日、フォート・ローダーデール発ビミニ行きの101便が、途中マイアミを離陸した直後に墜落。この事故を契機に、世界一長い歴史を誇っていた航空会社チョークスは幕を閉じた。(2012.10.27 追記)

 その後G-111(N240FB)はアルバトロス・アドベンチャー社に渡った後、2009年11月5日、フロリダ州フォート・ピアス空港を離陸時にエンジントラブルで墜落した。  一方G-73T(N1208)はシープレーン・アドベンチャー社に渡った後、2010年に民間航空機の登録を抹消された。(2018.2.10 追記)
【日時】
1993年12月末

【場所】
フォート・ローダーデール〜ビミニ島(G73T N1208)
ビミニ島〜パラダイス・アイランド(G111 N120FB)

【撮影機材】
NIKON F4, NIKKOR 80-200mm
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