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鹿屋航空基地資料館


 
  鹿児島空港でレンタカーを借りて海上自衛隊鹿屋基地へまっしぐら。今はカーナビがあるから楽だ。音声ガイドに従って一般道をスイスイと。でも空港から1時間30分くらいかかったかな。
 海上自衛隊鹿屋航空基地に隣接した資料館は2階に零式艦上戦闘機52型が展示されている。海軍の特攻基地として使用された当時の資料と特攻パイロットの遺影、遺品が展示されており、2階ではこの零戦に限って写真撮影が許可されている。
 この零戦は平成4年に吹上浜と錦江湾から引き揚げられた零戦の残骸を組み合わせて復元したもの。機体は海上自衛隊隊員と三菱重工技術者によって丁寧に工作され、平成5年6月に完成した。コクピット内部の計器類もなかなか精細。とくにコリメータ式の射撃照準器が印象深い。同じく復元された栄エンジン21型は機体に組み込まず、別に展示してある。別にエンジンを整備して飛ばすわけではないから、エンジンだけを単体で展示する方が、詳細を見ることができて合理的かもしれない。パワーロスを少しでも防ぐため、それぞれのシリンダーから直接伸びる零戦独特の排気管がよくわかる。
 ビルの1階は海上自衛隊の装備の展示場となっている。珍しいところでは対潜哨戒機P-2Jのコクピット部分、それに同機の機内に装備されていた対潜計器類のパネルが、そのまま並んで展示されている。これらの計器を前に5人の隊員によって音響センサーによる敵潜水艦の捜索、レーダーによる探索、航法、戦術指揮などが行われた。
 屋外にも海上自衛隊の歴史を飾る飛行機が展示されている。
 とくにDC-3を改造した機上作業練習機ダグラスR4D-6Qなどは貴重だと思う。これら全て雨ざらしなのが残念だが、時々再塗装して状態を維持しているらしい。
 屋外展示されているのは自衛隊機だけではなかった。第二次大戦の艦上攻撃機「天山」のひんまがったプロペラ、当時の魚雷などが銀色に塗られて、芝生の庭にモニュメントのように飾られている。
 そして鹿屋基地ゲートから伸びる道を挟んで反対側には、平成16年に東京の「船の科学館」から引っ越してきた二式大艇がある。広ーいスペースに一機鎮座している姿は、まさに鹿屋航空基地のゲートガード的存在である。船の科学館以来、しばらく見る機会が無かったが、大きな体の二式大艇はこの場所が良く似合っている。
【日時】2009年7月26日
【場所】鹿屋航空基地資料館 鹿児島県鹿屋市
【撮影機材】 Nikon D3, Nikkor 14-24mm F2.8, Nikkor 24-120mm
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