夜中おしっこに立ったとき、窓ガラスを叩いていた雨は夜明けとともにあがり、伐採して山積みされた木材の上にたくさんの虹が散らばっていた。虹の破片は太陽のエネルギーを背に受けて元気にちょこまか動き回っていたが、直列または重ね合わせになったまま、身動きしないペアが数組あった。前者を反向型交尾体位、後者は雄上位型交尾体位と呼ばれている。たとえば蚊は反向型、蠅は雄上位型である。昆虫はどちらかに分類されると思っていたが、この虹たちはその時の気分で体位を選ぶことができるらしい、虫のくせに。
22/4/22 11:18 OLYMPUS TG-6 f6.3 1/100 ISO1600 +0.3EV 深度合成