君が恋しくてまたムラサキシキブにやって来た。正体が明らかになり、かわいい容姿が思い浮かぶようになると、いとも簡単に見つけることが出来た。君は大勢いた。小さいのは全長3.5㎜くらいの幼虫からウンコを脱ぎ捨てた成虫まで、一株のムラサキシキブに一族が同居している。グリーンカーペットの上で、幼虫は黒サンゴのようなウンコを誇らしげに揺らして歩いていた。ウンコの品評会みたいだ。どこが顔だか分らなかった前回と違って、そこそこのプロフィール写真を撮ることが出来た。
まだ蝉も鳴かないのに連日記録的猛暑で虫も人も少なく、あのキビタキの声も聞こえない。一向におしめりの気配はなく、公園全体は熱気に制圧されている。この炎天下での散歩は体に毒、とくに年寄りは命が惜しかったら出歩かないことだ。ウンコ見たさにここまで来たが、早々と退散することにした。
22/6/29 6:57 OLYMPUS TG-6, 12mm f3.8 1/60 ISO100 w/FLASH