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お金持ちで飛行機をこよなく愛したハワード・ヒューズの傑作レーサー、H-1がリノに帰ってきた。といってもこれはジム・ライト氏が製作したレプリカ。オリジナルはスミソニアンの航空宇宙博物館に展示されている。H-1は1935年9月13日に時速567キロのスピードレコードを達成した歴史的飛行機である。その後1937年1月19日にはロサンゼルスからニューワークまでを7時間28分25秒で結び、大陸横断でのスピード記録を達成している。胴体はアルミ合金製で主翼は合板で作られている。エンジンはプラット&ホィットニー社製の星形エンジンでツインワスプJr.で700馬力。丸く整形されたエンジンカウリング、スムースなラインを作っている胴体と主翼のつなぎ目、油圧で動作する引き込み脚、空気抵抗を減らすための沈頭鋲などの最新の技術はその後の第二次大戦機の開発にも大きな影響を与えたという。
ジム・ライト氏のH-1は2002年の1月に初飛行したばかりの新品。胴体はアルミ合金のむくのままのフィニッシュで、見事に磨き上げられている。ピカピカのボデイはこの機体に限ったことではなく、リノエアショーでもよく見かけられるが、ライト氏のH-1の胴体はでこぼこした物が無く、非常にスムースな曲線で仕上げられた上に丹念な研磨が成されているため、まさに鏡のように輝いている。指一本触れようものなら指紋がくっきり残ってしまうだろう。こんなピカピカな飛行機ってかつて存在しただろうか。従ってこの飛行機、まわりの世界が反射して、空が青い時には青く見える。
9月13日にリノでジム・ライトはクラス(Class C-1d)でのスピード記録に挑戦、303.85mph(489km/h)で新記録を達成した。

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