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悲劇 Darryl Greenamyer
ダリル・グリーネマイヤー
過去1965,66,67,68,69,71,77年の計7回、リノエアレース、アンリミテッドクラスに優勝。

1976年、自家製のF-104にて、1625km/hの低高度速度記録を達成し、それまでソ連空軍が持っていた記録を個人で塗り替えるなど、その実績は数え切れない。
スポーツクラスは車で言えばいわゆる「スポーツカー」で、レースには持って来いの機種によるレースである。レーススピードは500km/h以上に達する。機種は組み立てキットとして販売されている量産モデルに限る。エンジンはレシプロで排気量は10.65リットル以下と言う制限がある。1998年から新設されたクラスだが現在すっかり定着して来ている。アンリミテッド、ジェットより少し短い1周6.3マイルのコース6周(最終ゴールドは7周)で勝負を決める。タイム予選により20機が選ばれ、速い順番にA(ゴールド),B(シルバー)に各8機が出場権を獲得し、補欠として4機が待機する。毎日AB2回のレースが行われ、毎日の成績(各レースの順位ではなくスピード)によりA、Bの組み替えがある。この組み替えの際には補欠選手のスピードも考慮して次の日の順番を決める。つまり一度出場権を獲得しても、次のレースで補欠選手の予選タイムより悪いと脱落する。そして生き残り8機が日曜日の最終ゴールドレースへと進む。

リノエアレースは1964年から行われているが、1965年から1969年、1971年、1977年にアンリミテッドクラスで過去最高の7回優勝しているのはダリル・グリーネマイヤーと言う男で、彼は飛行機の収集家であり、飛行機復元のプロでもあり、常に最高のスピードに挑む冒険家でもあった。F-104の残骸をかき集め、ほとんど自家製と言っても良いF-104グリーネマイヤー・バージョンを作り上げた彼は、1977年、米空軍でさえ達成できなかった速度記録を樹立した。その他プロペラ機の速度記録を何度も塗り替えている。

この伝説の男が2002年のリノに帰ってきた。アンリミテッドではなくスポーツクラスに挑んだのは歳のせいだろうか。レース#33を付けた赤いランクエア・レガシーに乗ったグリーネマイヤーは、ジョン・パーカー操るサンダームスタング#351の様子をうかがうように2位でスタート。しかしその余裕ある操縦と、鋭いコーナリング技術は他を圧倒していた。いとも簡単にトップに踊り出てフィニッシュ。アンリミテッドに比較して小さくスマートなデザインのスポーツ機はちょっと彼には似合わなかったが、伝説のパイロットの復活に観客は拍手喝采して栄誉をたたえた。優勝スピード526km/h(レース・レコード)、ダリル・グリーネマイヤー氏66歳。

2002年9月13日の金曜日、このレースで不運にも乱気流に巻き込まれ、命を落としたパイロット、トミー・ローズ氏のご冥福を心からお祈りいたします。

Sport #42 Sport #10 Sport Winner Sport #7
Thunder Mustang Sport #8 Very Easy Harmon Rocket

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