リノはエアレースだけではない。レースとレースの合間に行われるエアショーがこれまたいい雰囲気なのである。毎年サンダーバーズとかブルーエンジェルズ、あるいはカナダ空軍のスノーバーズとかが訪れるリノであるが、2002年はこの手の軍の曲技チームの参加は無し。その代わり普段お目にかかれないような素晴らしいパーフォーマーが参加してきた。かえっていつもより充実したショーが見られた。それらパーフォーマーの代表格がこのスターファイターズである。日本の航空自衛隊でも随一の人気を誇ったロッキードF-104戦闘機2機による民間ディスプレーチームである。うち一機は複座のCF-104Dでもとはカナダ空軍向けの機体として製造された。1973年にノルウェー空軍に売却され、1980年代後半にアメリカに輸入された。もう一機単座のCF-104はカナダでライセンス生産され、やはり1973年にノルウェー空軍に引き渡され、その後アメリカにやってきた。スターファイターズはアメリカ東部を中心に1997年から活動を開始している。今回のリノ出場は西海岸地区でのデビューでもあった。懐かしい爆音を轟かせて編隊離陸するF-104はファンを魅了する。ただし離陸した後しばらくどこへ行ったのかわからなくなり、編隊で会場を通過したと思うとまたどこかへ消えてしう、どうも間延びした展示飛行であった。内容もフライパスだけで演技らしい種目はない。ただファンにとっては生きているF-104を目の前で見られただけで大満足だったはずである。