朝6時40分、護衛艦「さわかぜ」に乗艦。8時横須賀清港埠頭を離岸。小雨が降り、波高し。少し航行するとやがて前方に護衛艦「はたかぜ」が出現。「はたかぜ」と「さわかぜ」で受閲艦艇部隊第一群を構成するのだ。そのもうひとつ先には先導の護衛艦「あしがら」が「はたかぜ」の陰に見え隠れする。9時40分ころ、後方から今年3月に就役したばかりのヘリ空母「ひゅうが」が迫ってくる。11時、受閲第四群、3隻の潜水艦と合流。わが「さわかぜ」は潜水艦群を追い越して西へと進む。小雨が止み、視界が良くなり、空が若干明るくなった。
11時20分、大きく面舵を取りUターン。旗艦「あしがら」を先頭に一列の陣形を組み受閲の準備にかかる。一方はるか進行方向の海上には観閲部隊と観閲付属部隊が、道路の両脇に並んだ灯篭のように、真っすぐ二列になって現れた。やがて受閲部隊の列はその左右二列の艦隊の間をすり抜けてゆくのだが、そこで双方の先頭、受閲部隊の旗艦「あしがら」と観閲部隊の先導艦「いなずま」がすれ違ったのが12時ジャスト、予定通りであった。みごと。艦上に自衛官が一列にならび観閲艦に向かって登舷礼を行った。この時、風がきわめて強く、鍛えられた自衛官の足元もふらついていた。