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 名鉄小牧線に乗っても人が少ない。ひょっとして開催日を間違えたか、と不安になる。名鉄牛山駅に到着したのが8時30分。いい天気。人はまばらであるが、カメラバッグを肩から下げ、それらしい服装の人もいるので、多分今日は航空祭だ。小牧基地の航空祭は雑踏もなく、フライトも少ない。地上展示機はすべて滑走路を背にして一列に整然と並べられているから、ぐるぐるとエプロンを巡る必要はない。これはらくちんだ。それに中部地方の航空祭だけに東西各地から飛来した飛行機が並んでおり、地上展示はまあまあ充実している。展示をひととおり眺めたあと、フライトが始まるまでたっぷり時間がある。なにもかもが、のんびりしている。時刻が9時を回ってもこの程度の人しかいないのだ。これが埼玉県入間基地ならすでにフライトラインは人の壁で前方は見えない状況になっているはず。9時27分にエブロンの南側からようやくC-130三機が発進、きびすを返して滑走路南端に向かう。ここ小牧基地には輸送航空隊のC-130と術科学校のT-1Bしかいない。だらから派手なエアショーはとても望めない。それに滑走路は一本で、旅客機の発着が多いからさらに展示飛行が制限される。それはそれでかえって都合がいい。今回の主なターゲットはT-1B。残り少ない、寿命も短い純国産のT-Bをたっぷり見ておこうと思ってここまでやってきたのだ。 写真を撮る環境としての小牧は、滑走路が南北に延びており基地は東側に位置している。従って午前中順光、午後は逆光となる。列線に並ぶ地上展示機も午前中なるべく早い時間に撮っておかないとだめ。
一方滑走路はかなり遠く、T-1の離陸をモノにするには400mm以上の望遠レンズが必要である。今回はニコンのD2Hに300mmレンズ+1.4倍のテレコンを使用した。36mmフイルムカメラ換算で600mm 以上の焦点距離に相当する。これでやっとこの程度の大きさで捕らえることが出来る。滑走路の反対側は空港ターミナル、工場が立ち並んでいるため背景としてはあまり良くない。望遠レンズでT-1の離陸滑走を捕らえた時、背景はうるさくなりがちである。
 さて、C-130に続いてエプロン北端に駐機していた6機のT-1Bがエンジンを始動。このT-1Bは3機づつ組になって重なるように並んでみごとなタキシングをする。白いボディに赤いライン、3機による編隊離陸は外人が見れば、アクロチームと見まがうかもしれない。10時48分に離陸するもそのまましばらく音沙汰がない。しかしここでトイレとか売店とかで暇をつぶしてはいけない。いつフライパスが実施されるかわからない。しかも、パスは一回きりのパーフォマンスである。隊形を変えて2回、3回と見せてはくれないのだ。だから、待つ。やがて旅客機の便の間隙のチャンスを見て、C-130、UH-60J、U-125、T-1Bが一気にフライパス。その後は救難デモがあって午前中のプログラムは終わり。滑走路に向かうとこの時刻にすでに逆光になる。
ここで買ってきたおにぎりを2個たいらげて、場所を移動することにした。牛山駅に戻って、そこから二駅目の味美(あじよし)に向かった。駅を降りて15分くらいのところに「エアフロントオアシス」なんてモダンな名前の公園がある。ここは滑走路の南端。北に小牧城を仰ぎ、滑走路全体を臨むことができる、飛行機ファンには絶好の場所。ここなら順光で撮影することができる。旅客機のアプローチもかなり低く、航空祭でなくても旅客機ファンは結構楽しめる場所だろう。 午後はC-130とT-1Bの降りを撮影しておしまい。午後2時に早々と撤収した。T-1Bの様々なアングルを狙うことが出来て、それほど忙しくなく、人出も多くなく、ショーの内容とは別に、私にとっては充実した一日となった。帰りのみそかつ弁当とビール、旨かったなぁ。
 
【日時】2003年10月26日(日)

【場所】航空自衛隊小牧基地

【天候】晴れ

【撮影機材】 NIKON D2H

【航空自衛隊小牧基地の部隊】
第1輸送航空隊第401飛行隊 C-130H
第5術科学校 T-1B
航空救難団小牧救難航空隊 UH-60J,U-125A

【滑走路】
長さ2740メートル
160°/340°
南側からの着陸が多い

【地上展示機】
YS-11FC(入間)、 C-1(入間)、 U-4(入間)、 T-3(静浜)、 T-4(芦屋)、 F-15(小松)、 F-4EJkai(岐阜)、 RF-4E(百里)、 F-2(岐阜)、 FA-18(岩国)、 T-400(美保)、 P-3C(厚木)、 E-2C(三沢)、 T-1B、 C-130H
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