龍勢は矢柄(隆盛のバランスを取り、狙った方向へ飛ばす)となる長い竹を用意し、火薬筒に松材を使い、これを縦に真二つに切って中をくり抜き、それを合わせて竹のタガをかける。火薬は硝石、炭、硫黄を混ぜ黒色火薬をつくる。調合の比率はそれぞれの流派によって異なるが、十(硝石)、ニ(炭)、一(硫黄)を標準とする。これを筒に入れキメ棒、カケヤを使い堅く詰めていく。最後に筒の底に錐で穴をもみ噴射口を作る。
このほか龍勢に取り付ける背負い物(ショイモノ)を作る。背負い物は、火薬筒に取り付けるもので、昔から唐傘、のろせ、吊るし傘などがあり、これらの龍勢は上空に昇りつめた時ひらひらと落ちてくるように仕掛けられている。近年は技術の向上から、「矢柄止」と言う落下傘で矢柄全体を吊った龍勢が、安全上からも標準になった。(龍勢祭パンフレットより)